自転車のギアの調整方法!変速の基礎知識や調整が必要な症状もご紹介します
自転車の変速をスムーズにするには、定期的な「ギアの調整」が必要です。
しかし、ギアの調整は初心者にとってはそう簡単ではなく、自転車の安全性を高めるためにも、正しい知識と方法を知った上で行うことが大切です。
新しく購入した自転車でも、ギアの動きが悪くなるトラブルはほぼ必ず起こるので、本記事で紹介するギアの調整方法や、変速機の役割・知識などを事前に把握し、快適に自転車の運転を楽しみましょう。
<目次>
自転車のギア調整が必要な症状
まずは、ギア調整が必要な症状をご紹介します。ご自身の自転車にあてはまる症状がないかどうか、ぜひ参考にしてみてください。
ギアチェンジがスムーズにできない
ギアチェンジを行っても、
- スムーズに変速しない
- 自転車のチェーンがスプロケットにハマらない
- 変速をしてもすぐに戻る
以上のような症状がある場合は、シフトワイヤーの劣化などの可能性があり、早急にギア調整が必要です。
走行中に異音がする
自転車で走行中に、「チャッチャッ」とした音がする場合も、ギア調整が必要なサインです。
チェーンの伸びやシフトワイヤーの緩み、ワイヤーが切れかかっている可能性が高く、自転車の安全性に関わります。なるべく早めにサイクルショップへ持ち込み、専門家にみてもらいましょう。
時差で急にギアが変わる・トップギアに入らない
ギアチェンジを行ってから、数秒後にギアが変わるなどといった「ギアチェンジの反応が悪い」場合は、複数の原因が考えられます。
- シフトワイヤーの劣化
- ディレイラーハンガーの曲がり
- アジャストボルトの締めすぎ
上記の他にも原因が多数あるため、確実な判断と調整をするには、なるべく早めにプロに相談する事をおすすめします。
次に「ギアの調整」と深い関わりのある「変速」について解説します。変速の役割や意味の理解を深めた上で、自転車のギア調整を行いましょう。
自転車の「変速(ディレイラー)」とは?
自転車の「変速」とは、走行速度を変えることで、変速機によって前と後ろについている大小のギア(歯車)の組み合わせを変化させることを「変速する」と言い、別名「ギアチェンジ」とも呼ばれています。
自分の体力や坂道などの状況に応じて変速することで、自転車に快適に乗ることができます。
また「変速機」とは、「ディレイラー」とも呼ばれており、ディレイラー(derailer)を和訳すると「脱線装置」で、非常時の列車をわざと脱線させるための装置のことを指します。
つまり自転車の変速機とは、ギアを切り替えて変速するのに必要なパーツで、ギア無しの自転車より「早く走る」「軽く走る」ための仕組みです。
次に、変速機のパーツを4つ紹介します。
自転車の変速機の各部パーツの名称
- ①…ワイヤーアジャスター
- ②…トップアジャストボルト
- ③…ローアジャストボルト
- ④…シフトワイヤー固定ナット
上記①〜④のパーツを含む、全体的な部分を「変速機」と言います。
自転車に乗って月日が経つと、何らかの原因によって変速機の動きが悪くなることがあります。
その原因は、変速機やギアにサビがついてたり、汚れがあったりと様々な理由が考えられます。また、知らないうちに変速機やギアをどこかにぶつけている可能性も0ではありません。
自転車に快適に乗り続け事故を未然に防ぐためには、定期的なギア調整や変速機のメンテナンスが非常に重要になります。
次に、ギア調整の具体的な方法をご紹介します。
6段変速・ギアの調整方法
シティバイクやスポーツバイクなどによく使われている変速機は、自転車に乗り続けている限り、定期的に整備が必要になるパーツです。
整備を行うタイミングは、変速機をぶつけた時、ギアが変わらないときなどで、なるべく早めの調整が必要です。
6段変速のギア
ここで解説する「6段変速のギア」とは、後輪にギアが6枚装備されているタイプで、シティサイクルやママチャリになど、さまざまなタイプの自転車に使用されています。
1番大きなギアが1速、小さくなるにつれて2、3、4、5速となり、最も小さいギアが6速です。
ギアの調整方法
基本的に、片足スタンドがついている車体で調整する時は右手でグリップシフトを持ち、自転車を少し寝かします。(後輪が地面から2~3センチ浮いた状態。)
その状態で左手でゆっくりペダルをまわします。
まわしながらグリップシフトを1速〜6速、6速〜1速にギアチェンジしてみます。
※注意 乗車する前(自転車をこいでいない状態で)に変速操作を決して行わないで下さい。チェーン外れや思わぬトラブルの原因になります。変速操作は必ず、乗車してペダルをこぎながら行って下さい。足を止めての変速切り替えや逆回転も禁物です。
▼自分のギアの状態をみて下記項目にあてはまる所をクリックして下さい! すると下にジャンプしますので、ご確認下さいね。
- 5速から2速へのギアが変わりにくい場合
- 2速から5速へのギアが変わりにくい場合
- 2速から1速に入りにくい場合
- 2速から1速に変速時、スポーク側へチェーンが落ちそうな場合
- 5速から6速に入りにくい場合
- 5速から6速に変速時、外側へチェーンが落ちそうな場合
5速から2速へのギアが変わりにくい場合
リアディレーラーに繋がっているシフトワイヤーの付け根が調整ネジ(ワイヤーアジャスター)になっています。
ペダルをとめて後輪を下ろし、ワイヤーアジャスターを後ろから見て反時計回りに1/2回転まわします。
もう一度後輪を浮かしてペダルをまわし、5速から2速へ変速して、正常にギアが入るか確かめます。
まだ変速ムラや入りにくい場合は、もう一度繰り返します。
2速から5速へのギアが変わりにくい場合
上項と同様にペダルをとめて後輪を下ろし、調整ネジを後ろから見て時計回りに1/2回転まわします。
もう一度後輪を浮かしてペダルをまわし、2速から5速へ変速して、正常にギアが入るか確かめます。
まだ変速ムラや入りにくい場合はもう一度繰り返します。
上の作業が完了したら次の作業です。
シフトワイヤー固定ボルトで固定
調整が完了したら、シフトワイヤー固定ナットを締めます。
2速から1速に入りにくい場合
使用する工具はプラスドライバーです。右手でグリップシフトを持ち、自転車を少し寝かせます。 (後輪が地面から2~3センチ浮いた状態。)
その状態で左手でゆっくりペダルをまわします。
ペダルをまわしながら、グリップシフトを2速~1速に変更してもギアが入りにくい場合、ペダルを止めて後輪を下ろし、リアディレーラー本体に並んで付いている下側のプラスのボルト(見えにくいですがLと書いてあります)を反時計回りに1/2回転まわします。
もう一度後輪を浮かしてペダルをまわし、2速から1速へ変速して、正常にギアが入るか確かめます。
まだ変速ムラや入りにくい場合はもう一度繰り返します。
※注意 まわしすぎるとチェーンが1速を乗り越えて外れてしまいます。少しずつ調整してください。
2速から1速に変速時、スポーク側へチェーンが落ちそうな場合
使用する工具はプラスドライバーです。右手でグリップシフトを持ち、自転車を少し寝かせます。 (後輪が地面から2~3センチ浮いた状態。)
その状態で、左手でゆっくりペダルをまわします。
そのままグリップシフトを2速〜1速に入れて、スポーク側へチェーンが落ちそうな場合、ペダルをとめて後輪を下ろします。
次に、リアディレーラー本体に並んで付いている下側のプラスのボルト(見えにくいですがLと書いてあります)を時計回りに1/2回転まわします。
もう一度後輪を浮かしてペダルをまわし、2速から1速へ変速して、正常にギアが入るか確かめます。
まだ変速ムラやチェーンが落ちそうな場合は、もう一度繰り返します。
※注意 まわしすぎるとチェーンが1速に入りにくくなってしまいます。少しずつ調整してください。
5速から6速に入りにくい場合
使用する工具はプラスドライバーです。右手でグリップシフトを持ち、自転車を少し寝かします。(後輪が地面から2~3センチ浮いた状態。)
その状態で左手でゆっくりペダルをまわします。
ペダルをまわしながらグリップシフトを5速~6速に変更してもギアが入りにくい場合、ペダルをとめて後輪を下ろします。
次に、リアディレーラー本体に並んで付いている上側のプラスのボルト(見えにくいですがHと書いてあります)を反時計回りに1/2回転まわします。
もう一度後輪を浮かしてペダルをまわし、5速から6速へ変速して、正常にギアが入るか確かめます。
まだ変速ムラや入りにくい場合はもう一度繰り返します。
※注意 まわしすぎるとチェーンが6速を乗り越えて外れてしまいます。少しずつ調整してください。
5速から6速に変速時、外側へチェーンが落ちそうな場合
使用する工具はプラスドライバーです。右手でグリップシフトを持ち、自転車を少し寝かします。(後輪が地面から2~3センチ浮いた状態。)
その状態で左手でゆっくりペダルをまわします。
ペダルをまわしながらグリップシフトを5速~6速にギアチェンジして6速を乗り越えそうな場合、ペダルをとめて後輪を下ろします。
次に、リアディレーラー本体に並んで付いている上側のプラスのボルト(見えにくいですがHと書いてあります)を時計回りに1/2回転まわします。
もう一度後輪を浮かしてペダルをまわし、5速から6速へ変速して、正常にギアが入るか確かめます。
まだ変速ムラやチェーンが落ちそうな場合はもう一度繰り返します。
※注意 まわしすぎるとチェーンが6速を乗り越えて外れてしまいます。少しずつ調整してください。
全ての調整が完了したら、1速から6速まで正常に入るか確かめ、以上がなければ乗ってみましょう!
後輪を浮かして確認しただけでは完全ではありません。乗ってみるともう少し調整が必要な場合があります。
何度か繰り返し調整してみて、それでも直らない場合は近くのショップに依頼してください。
ぶつけたことにより、リアディレーラーを破損している可能性があります。
「自転車のギアの切り替えがしにくい!?」と思ったらサイクルヒーローにご相談ください!
これまで、ギアの調整方法や変速に関してご紹介してきました。
「変速機の動きが悪い・異音がする」「ギアチェンジしにくい・違和感がある」といった症状が出た場合は、弊社にお気軽にご相談ください。
自転車のギア調整は非常に繊細で、状態によっては、判断に経験や知識が必要なことが多々あります。安全にかかわる部品ですので、ご自身で判断せずにお店に持ち込みプロに調整の依頼をすることをおすすめします。
自転車は症状が出たときに、なるべく早めに修理をすることが重要ですので、安心して相談できる業者に修理を依頼することが、自転車を安全に保つことにつながります。
サイクルヒーローは、お客様の思いやご希望、ご予算などをお伺いした上で、お客様に寄り添ったご提案をさせていただきます。
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